粘土
2017.11.15
粘土工作
粘土工作の基本素材とその特徴
硬化型と非硬化型に大別される粘土。
その特徴や用途は、含有する主成分によって決まり、紙粘土、油粘土、土粘土に分類できる。
紙粘土
硬化型、芯材使用可能。軽くてちぎりやすく、造形しやすい。
接着力が強いので、空き缶や瓶、芯棒につけるのも簡単。
硬化型はサインペンや水彩絵具などで着色でき、練る時に水彩絵具をまぜるとカラー粘土として使えるタイプもある。
油粘土
非硬化型、芯材は使えない。硬くならないので、繰り返し使える。
きめが細かいので指先でつまみ出すことができ、細部の造形はしやすい。着色は原則的にできない。
土粘土
硬化型、芯材は一部使用可能。主原料は土(天然の粘土)。
水加減で硬軟が調節できる。自然乾燥で十分なタイプと、
窯やオーブンの熱が必要なタイプがある。乾くと収縮するので芯材使 用時は要チェック。
乾燥後は長期保存も可能。
粘土工作の基本テクニック
練る
耳たぶの軟らかさを目安に練る。硬さを均一にする練り方が 「荒練り」。
足をふんばり、粘土板上の粘土を、肩から体重をかけて両手のひらで前方にすべらすように押す。
押し出した粘土を手前に戻して再び練り、広がった左右を中に折りたたみ、 この作業を繰り返す。
粘土板に粘土がついてくると、魂の中心部が軟らかくなってきた兆候。
さらに練って手についてくると 外側まで軟らかくなっている。
練った粘土でヒモをつくって曲げ、ひび割れしなかったら練りは完了。
塗る
人間や動物をつくる場合、完成時に頭・手・足が胴にしっかりとついているよう、細部まで強度を持たせるのがポイント。
つくり方には、塊から頭や手足をつまみ出していく方法と、胴体に、頭、手、足を接着していく方法がある。
接着の場合、両方の接合面にヘラで凹凸をつくって水を少し塗り、お互いの粘土がまじり合うように接合すると強度が増す。
つくる
油粘土や特殊な粘土以外は、水彩絵具やアクリル絵具が適している。
吸収性が高い粘土の場合は目止めをするケースもある。
ツヤ出しニスを使う。
メッキスプレーやエポキシスプレーを使えば、より個性的な作品に仕上がる。
乾かす
自然な状態でゆっくりと乾かすのがベスト。
ただ、紙粘土は乾燥が早いのでひび割れに注意。
ひび割れを見つけたときは、水をつけた指でこすったり、全体がよく乾いてから水でぬらした粘土をぬり込む。
保管する
粘土内の水分が逃げないよう、ポリ製の密閉容器(台所用品など)の中にぬらしたティッシュペーパーや新聞紙などと一緒に入れる。
またはラップに包み、2~3重にしたビニール袋の中に入れる。
一時的な保管なら、元のパッケージに戻して開封口をしっかりとテープで止めておく程度でも可能。
ここに気を付けよう!
練りをおろそかにしないで!
乾燥時にひび割れしやすくなるよ。
焼成時は焦がさないで!
焦げると強度がなくなって破損しやすくなるよ。
保管時は空気にさらさないで!
ちゃんと密閉保管しないと、すぐ硬くなるよ。