木彫・木工
2018.1.29
木彫作品の制作ポイントとアドバイス~木彫作品「ひまわり」の作り方~
木彫作品の制作ポイントとアドバイス
小学生や中学生の卒業制作などの木彫作品制作に役立つ、木彫作品の制作ポイントやアドバイスです。
木彫作品「ひまわり」を作りながら、彫刻刀を使った木彫作品の制作ポイントを押さえていきましょう!
木に彫刻刀でひまわりを彫るやり方の手順、制作ポイント・アドバイス
Step.1 モチーフを決め、下絵作業をする
下絵はスケッチブックに、板と同じ大きさで描いていきます。
木彫初心者の場合は彫りやすいように大き目の図柄がいいでしょう。
スケッチブックに描いた下絵ができたら、その下絵をトレーシングペーパーに写します。
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下絵の紙をセロハンテープで板に止め、カーボン紙をはさんで写していきます。
写し残しがないように赤鉛筆でなぞります。
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Step.2 スジ彫りをする
はじめに三角刀を使って、下絵のとおりスジ彫りをしていきます。
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曲線などの彫りにくいところは、板を回して彫刻刀の向きを一定に保つことが大切です。
彫りやすい向きにすることで、きれいな線が生まれます。
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Step.3 まわりの部分を彫る
スジ彫りをした図柄の輪郭を平刀で深く掘り下げます。
さらに深く掘り下げたい場合は、もう一度三角刀でスジ彫りをしてから平刀で彫っていきます。
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Step.4 モチーフのイメージを表現する
平刀で削って段差をつけます。
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切出刀で木くずをキレイに切り取ります。
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さらに立体的にする場合は、三角刀でスジ彫りをして、平刀で削ります。
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Step.5 モチーフの表情を彫る
面を彫り出すモチーフは、大きい丸刀で柔らかく掘っていきます。
ここでも切出刀や三角刀を使って、彫り跡を整えながら彫っていきます。
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仕上げには、小さい丸刀を使って彫りを入れ、細かい表情を加えます。
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面を彫り下げるモチーフは、大きい丸刀でカーブや強弱をつけながら、緩やかに表情をつけていきます。
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彫り跡を残しながら表面をなめらかに整えていきます。
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Step.6 モチーフを仕上げる
細かい彫り下げ部分は、小さい丸刀で彫ってから、三角刀で線を入れて仕上げます。
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できあがり!
最後に背景を平刀でなめらかに彫り、仕上げに240番の紙やすりで削り跡を削らないよう丁寧に磨きます。
ニスを塗れば出来上がりです!
木彫制作でのワンポイントアドバイス!
浮き彫りの輪郭
浮き彫りの輪郭は、外側に向けて斜めに彫ることが基本です。
内側に彫り込むと、木が欠けやすくなるので注意しましょう。
丸みを持たせて深く彫り込む
モチーフによっては、彫りだす時に丸みを持たせて深く彫り込むと、美しい表情が出ます。
彫り方は最初は刃を寝かせて最後に刃を立てる感じで彫るのがコツです。
彫り跡を整える平刀の使い方
立体感を表現する彫刻は、彫り跡を整える平刀の使い方が実はとても重要。
基本技術をマスターし、表現力を高めよう!
彫刻刀:平刀とは
平刀は丸刀などの彫り跡を削る時によく使います。
彫り方を工夫すると輪郭をボカす効果を出せます。
平らな面を上に向けて彫っていきます。
参考動画:ジャストグリップ彫刻刀|平刀
平刀を使って深彫りする
スジ彫りをした線を、彫り跡を整えながらより深彫りしていきます。
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細やかな部分や線の終わり目は、角の部分で整えます。
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より深く立体感のある彫りに仕上がります。
平刀を使って彫り下げた面を整える
丸刀で彫り下げた面を整えることも出来ます。
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平刀の平らな面を使ってなめらかに表面を削っていきます。
参考動画:木彫の浮き彫り|7. 平刀で整える
彫刻刀の使い方
『ジャストグリップ彫刻刀』の基本から使い方まで
『ジャストグリップ彫刻刀』は小学生や中学生、木彫・彫刻刀初心者にもおすすめです。
安全そしてスムーズに作業ができる!黄色いアタッチ「くぼみん」がついた彫刻刀『ジャストグリップ彫刻刀』の使い方の動画をご紹介します。