キレイに仕上げる! 木彫作品のコーティング技法のご紹介

ニスやワックスを使うことで作品を保護し、美しく仕上げるコーティング技法。
思いをこめて作り上げた作品をより長く思い出として残すために、ぜひご活用ください!

ニスの塗り方

ニスは絵の具等が完全に乾いてから、表面のホコリやゴミを取り除き、濃さを調整しながら全体に薄く塗っていきます。
一度塗ってから乾くのを待って2~3回繰り返し、最後に紙やすりを軽くかけてもう一度仕上げ塗りをすると完成です。
美しく仕上げるためには、決してニスを塗りすぎないようにするのがポイントです。

ニスは種類によって効果的な塗り方があります。
ここでは種類別にご紹介します!その前に‥‥。

刷毛の使い方

コーティング2
左が「ナイロン刷毛」、右が「動物毛刷毛」です。

ナイロン刷毛
水性塗料を塗るときに使用します。
シンナーで洗うと毛が溶けてしまいます。

動物毛刷毛
油性塗料をに塗るときに使用します。
水性塗料を塗ることはできますが、毛管現象により塗料が染み込み、水で落とせなくなるのでご注意ください。
また、シンナーに浸けっぱなしにしておくと根元の接着剤が溶けて毛が抜けてしまいますのでお気を付けください。

ニスを塗る前に

コーティング3

コーティング4
塗料を塗る面は木目にそって紙やすりをかけ、粉は柔らかい布で拭き取っておきます。

※ニスは最後の仕上げとしてツヤを出したり、色止めの目的で使用します。
作品を絵の具等で彩色している場合は、適切なものを選ばなければ滲む場合がありますのでご注意ください。

コーティング 水溶性ニス

使用する刷毛:ナイロン刷毛 薄め液:水溶性ニス専用薄め液 おすすめの用途:木彫作品・家具・粘土etc.

水溶性ニス①

コーティング5
水溶性ニスを木目にそってゆっくりと気泡が入らないように刷毛で塗ります。

水溶性ニス②

コーティング3
乾燥させ、ザラついている表面を紙やすりで軽くこすります。

水溶性ニス③

コーティング5
上記の作業を繰り返すほど、きれいなツヤが出ます。

水溶性ニス④

コーティング6
完成!左から素地・一回塗・二回塗・三回塗です。

コーティング ポアーステイン+水性ニス

※ポアーステインとは‥‥顔料系着色剤(水性)のこと
使用する刷毛:ナイロン刷毛 薄め液:水 おすすめの用途:木彫作品・家具etc.

ポアーステイン+水性ニス①

コーティング7
ポアーステインを水で好きな濃さに薄め、木目にそってゆっくりと気泡が入らないように刷毛で塗ります。

ポアーステイン+水性ニス②

コーティング8
乾燥させ、ザラついている表面を紙やすりで軽くこすります。

ポアーステイン+水性ニス③

コーティング9
水性ニスを木目にそってゆっくりと塗り、乾燥させてから再度表面を紙やすりでこすります。

ポアーステイン+水性ニス④

コーティング10
完成!
上記の作業を繰り返すほど、きれいなツヤが出ます。
左から素地・一回塗・二回塗・三回塗です。

水性工芸うるし

木漆のような深みのある色合いで、落ち着いた光沢を表現できます。
水性なので臭いが少なく、乾燥も速いので、作業が簡単です。

水性工芸うるしの塗り方①

コーティング11
木地研磨
240番くらいのサンドペーパーで丁寧に研磨します。

水性工芸うるしの塗り方②

コーティング12
一回目の塗装
水性工芸うるしを刷毛で塗ります。塗り終わったら、しっかり乾かします。

水性工芸うるしの塗り方③

コーティング13
塗膜研磨(とまくけんま)
塗り重ねるときは、400番くらいのサンドペーパーで軽く研磨します。

水性工芸うるしの塗り方④

コーティング14
塗り重ね
水性工芸うるしを刷毛で塗ります。3回以上塗るとよりきれいになります。

水性工芸うるしの塗り方⑤

コーティング15
デコレーション
いろいろな素材を貼ってアレンジしましょう。自由にカスタマイズできます。

水性工芸うるしの塗り方⑥

コーティング16
透明の上塗り
デコレーションした上に「透明」の水性工芸うるしを塗ると、ツヤが増してきれいに仕上がります。

ウレタン着色ニス

使用する刷毛:ナイロン刷毛 薄め液:水 おすすめの用途:木彫作品・家具

ウレタン着色ニス①

コーティング17
ウレタン着色ニスを水で好きな濃さに薄め、木目にそってゆっくりと気泡が入らないように刷毛で塗ります。

ウレタン着色ニス②

コーティング18
乾燥させ、ザラついている表面を紙やすりで軽くこすります。

ウレタン着色ニス③

コーティング19
上記の作業を繰り返すほどきれいなツヤが出ます。

ウレタン着色ニス④

コーティング20
完成!左から素地・一回塗・二回塗・三回塗です。

オイルステイン+ホワイトワックス

※オイルステインとは‥‥屋内外の木部に使用する塗料のこと

オイルステイン+ホワイトワックス①

コーティング21
着色する面を木目にそって紙やすりで仕上げます。強くこすると彫刻された陰影の表情がうしなわれるので注意し、表面のザラつきを乾布で拭き取ります。

オイルステイン+ホワイトワックス②

コーティング22
オイルステインを容器に移し、指に乾布を巻いてオイルステインをつけ、表全体にすり込むように塗って乾かします。

オイルステイン+ホワイトワックス③

コーティング23
乾布にホワイトワックスをつけ、表全体を塗ります。
※ホワイトワックスの他、ニス・ラッカー・カシューなどで仕上げることもできます。

オイルステイン+ホワイトワックス④

コーティング24
ブラシで磨きます。重厚な光沢が出る仕上がりです。

オイルステイン+ホワイトワックス④

コーティング25
完成!
※使用した用具は必ずぺイント薄め液で洗い流すこと

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